末廣研究室木造チームM1のモリミノルです。
先日、九重研修所で二泊三日の第2回木造ワークショップを行いました。
その内容を少しご紹介します。
今回のテーマは「締める」。
昨年の研究の延長として、木の柔軟性を活かした木造ポストテンション構造について考えました。単純な形態のデザインだけでなく、具体的な施工方法・実現可能性についても検討しました。
4つのチームに分かれ、各チーム1案を最終日にプレゼンし、最優秀案を決定しました。
昨年の経験もあってか、今年は昨年以上にハイレベルな争いだったと思います。
以下は各作品についての紹介です。
–A team
「Serpentine Portable Space」
2枚の板材の両端を接合した部材を蛇腹状に繋ぎ合わせて円柱状にし、箍としての床材・天井材を嵌め込むことで安定する架構。湾曲した板材がトラスの役割を果たすことで、強固な構造となる。
–B team
「またさきトラス架構」
割り箸のように、片方が拘束された板材を割くように広げ、天井材で固定した構造体を複数繋ぎ合わせることで安定する架構。架構の大きさ、配置、数を変えることで、自由な平面計画が可能。
–C team
「ARMADILLO SHELL」
H字形の部材を端部のみが重なり合うように接合し、中央部に編み込むように互い違いにベルトを挿入する。組んだパーツの一端を床に固定し、トンネル状にした状態でベルトを引張りテンションをかけることで安定する架構。
–D team
「木造補完計画」
板材を円状に配置し、一つの板材の材端を別の板材が抑えることで、部材の広がろうとする力の働きを相互に補完し安定する架構。また、内外二重のドームとし、互いに繋ぎ合わせることで、ねじれを相殺し、固い構造となる。
末廣先生の厳正なる審査の結果、最優秀案はAteamの「Serpentine Portable Space」になりました。今後、自主施工をすることを目標に、接合方法や構造をブラッシュアップし、施工方法などを検討していきます。
その他の三作品についても、実現可能性を探っていく予定です。
どの作品に関しても、接合方法や施工方法などに課題がありますが、また何か発展がありましたらご報告します。
それでは、また。
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